がんの「血液検査」、実現に期待高まる

ジェイムズ・ギャラガー、BBCニュース健康科学担当編集員

あらゆるがんを発見できる血液検査……。これは、現代医学にとって最大の目標のひとつだ。研究者は目標実現に向かって、さらに一歩を踏み出した。

 

ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは18日、8種類のがんを調べる検査の臨床試験について米科学誌サイエンスに発表した。毎年の定期的な検査で、がんの早期発見につなげたいと考えた。英国の専門家たちも、「非常にわくわくする」と強い期待を示している。

 

「Cancer Seek(がん検査)」検査は、がんの発症と共に起きることが事が多い、16の遺伝子の突然変異や8種類のたんぱく質の放出を検知する。

 

子宮や肝臓、すい臓、食道、結臓、肺、乳房にがんがあるが、転移していない患者1500人を対象にした臨床試験で、7割の確率がんを発見したという。

 

ジョンズ・ホプキンス大学医学校のクリスチャン・トマセッティ准教授はBBCに対して、「この早期発見の研究分野は欠かせないもので、とてもわくわくする結果が得られた」と話した。

 

「がん患者の生存率に、非常に大きい影響を与えると思う」

検査対象となった8種類のがんのうち、5種類については、現在、早期発見のスクリーニング方法がない。がんは発見が早ければ早いほど、治療の可能性が大きくなる。

 

すい臓がんの場合、初期には症状が非常に少ないため早期発見が難しく、患者の5人に4人は、すい臓がんと診断を受けた1年以内に死亡している。

 

トマセッティ博士は、腫瘍を外科手術で摘出できる段階で発見することは、生存率の向上にとって「昼と夜ほどの違いだ」と話す。

 

研究チームは現在、「Cancer Seek」を、がんの診断を受けていない人を対象に臨床している。本当にこの血液検査が早期発見に効果的かどうかの試金石となる。

 

将来的にはこの血液検査が乳がんのためのマンモグラムや、大腸内視鏡検査と組み合わせて、補完するものになるこよが期待されている。

 

「一年に一度の血液検査を想定している」

普遍的な検査?腫瘍を調べる血液検査はほかにもあるが、「Cancer Seek」は、遺伝子の突然変異とたんぱく質の放出の両方を探すという特徴が新しい。

がんの「血液検査」、実現に期待高まる - BBCニュース

 

 

# 日本でも特別な検査になる事に私は期待したい。ただ検査の費用は1人あたり日本円で5万6000円は家計に負担な検査代になる。政府にも保険適用に力を入れてもらい日本医療に期待したい。