オオサンショウウオの一種、野生種は絶滅の危機に

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BBC News)

へレン・ブリッグス記者BBCニュース

世界最大の両性類で「生きた化石」と言われる、チュウゴクオオサンショウウオの生息数が「破滅的」な減少をたどっており、野生の個体は増えるほどしかない可能性があるという。英国の研究者らが指摘している。

 

4年間にわたる実地調査で、野生チュウゴクオオサンショウウオがほとんどいなくなっていることが示唆されたという。

 

対照的に食用の養殖チュウゴクオオサンショウウオが多数飼育されている。

 

1億7000年前からほぼ同じような姿だったとされるオオサンショウウオは「生きた化石」と呼ばれ、世界的な保護活動の焦点になっている。

 

今回の調査を行ったロンドン動物学協会(ZSL)のサミュエル・タービー博士は、「この素晴らしい動物を人間の消費向けに過剰に搾取したため、驚くべき短期間に野生の数が破滅的に減少してしまった」と指摘する。

 

「連携のとれた保護措置が急速に導入されなければ、世界最大の両生類の将来は深刻な危険にさらされる」

 

高級食材として養殖も

 

淡水に生息するチュウゴクオオサンショウウオは、中国でもともと、よくいる生き物だった。食べるのは長らく忌避されているにもかかわらず、高級食材とみなされ、状況は一変した。

 

野生のオオサンショウウオを捕獲するには違法だが、養食は盛んに行われている。大きく生育したものには1万元(約17万4000円)以上の値が付くこともある。

 

実地調査は、中国にある23の省のうち16省の97ヵ所で実施されたこれまで中国で実施された野生動物に関する調査として、最大規模とみられる。

 

 

野生のチュウゴクオオサンショウウオは4ヵ所で確認されたが、遺伝子の分析からは、発見場所でもともと生息していたのではなく、養殖されたものが放させた可能性が高いことが示唆された。

中国科学院のジン・チェ博士は「チュウゴクオオサンショウウオの保護に向けた戦略を、速急に見直す必要がある」と述べた。

 

チュウゴクオオサンショウウオ国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種を列挙した「レッドリスト」に入っており、中国国内でも保護対象になっている。

 

中国では、捕獲されると赤ちゃんのような鳴き声を出すとされ「娃娃魚」との呼び名もある。

 

#.問題点は日本(京都府)の賀茂川において、食用として人為的に持ち込まれたチュウゴクオオサンショウウオが野生化しており、在来のオオサンショウウオとの交雑が問題になっていることだ。

近年の調査では、賀茂川での調査によって捕獲された111匹のオオサンショウウオのうち、13%がチュウゴクオオサンショウウオ、44%が雑種であるという結果が出ている。日本に生息している山椒魚が雑種科していることに私は残念に思う。しかしだ、1UCN(レッドリスト)に記載されていることにより、単純に外来種として処理できずにいる。

これは複雑な問題だ。

日本では主な生息地は、岡山県兵庫県島根県鳥取県山口県三重県、愛知県、岐阜県大分県