理想の人とは結ばれない?映画にみる「結婚の条件」の皮肉

イギリスのヘンリー王子とアメリカの女優メーガン・マーグルのロイヤルウェディング中継を見て、思わずシンデレラコンプレックスを刺激されてしまった。

女性はどのくらいいるだろうか?

 

バブル期、まさにそのシンデレラコンプレックスを象徴する「三高」(高学歴、高収入、高身長)という言葉があった。女性が相手に望む結婚の条件として喧伝されたが、その後、長い不況期を経て2000年代に入ると、さまざまな「三○」が登場した。

 

心理学者の小倉千加子が著書『結婚の条件』で指摘したのは「三C」という、confortable(快適な:意訳すれば「年収700万以上」)

Communicative(理解し合える:意訳すれば「階層が同じかやや上」)、cooperrative(協調的な:意訳すれば「家事を進んでやる」)の3つ。

 

次に出てきたのが「三低」だ。低姿勢(威張らない)、低依存(家事ができる)、低リスク(リストラされにくい職業)。ここに低燃費(節約できる)が加わることもある。

 

そして「三手」(手を取り合う、手伝う、手をつなぐ)、「三安」(安らぎ、安定、安心)と、女性の結婚の条件は現実的なリスク回避傾向が強くなっていき最近では「三優」(家族に優しい、私にだけ優しい、家計に優しい)という、謙虚なのか自己中なのかよくわからない条件もある。

 

恋愛の高揚感のままにすべてを賭けてしまうような結婚は無謀として否定され、魅力的でも高リスクな物件には手を出さず、安全と安心をあらゆる角度から検討することが当たり前となった現代。しかし、出会った相手のすべてを知ることはできないし、そもそも思い描いていた人と出会える保証もない。むしろ人は自分の理想とは違い相手になぜか惹かれ、自分でも思いがけない選択をしてしまうのではないだろうか。

 

現在、「王子様とは結ばれない現代的なプリンセス」が定番となりつつあるディズニーだが、この作品の主役は、「いつか王子様が...」を夢見る、白雪姫とシンデレラとオーロラ姫を足して3で割ったようなヒロインになっているのは時代だと感じられている。

 

一応、「みんな幸せに暮らしました」という物語の枠を守ってはいるが、それぞれ当初の理想とは180度異なる選択となる結末は、「結婚の条件」とは一体何か?と問うているようだ。

#.私もヘンリー王子とメーガンの結婚が世界に人々に希望を与えたことでしょう。

だが、女性だけが理想を夢見ているだけはない。現在は男性も夢を見ているのだ。しかし私が言いたいのは

まず、女性も男性も自分自身をあらゆる角度から磨くことだ。きっと感性豊かな人になるでしょう。

感性だけではなくあらゆる点で顔立ちが変わり、あなたを放っておくことはないでしょう。