地元の警察官を全員逮捕、政治家殺人めぐり メキシコ

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BBC NEWS)

メキシコ西部ミチョアカン州の町オカンポで24日、議会選の立候補者の殺人事件に関与した容疑で、この町の警察官全員が逮捕された。

 

フェルナンド・アンゲレス・フアレス氏(64)は21日、私有地内で何者かに銃殺された。

 

メキシコでは7月1日の総選挙を前に、100人以上の政治家が殺されている。

フアレス氏は、ミチョアカン州で過去1週間に殺された3人目の政治家だった。

 

メキシコの連合警察はこの殺人事件に絡み、オカンポの警察官27人と地元の公安官を拘束した。

 

汚職に耐えれなかった」

 

アンゲレス氏は実業家で、政界での経験はほとんどなかった。

 

当初は無所属で立候補するとみられていたが、後に中道左派の民主革命党(PRD)に所属した。

 

アンゲレス氏の近い友人、ミゲル・マラゴンさんは現地紙エル・ウニベルサルに「彼は多くの貧因、不平等、そして汚職を見るのに耐えられず、立候補を決意した」と話した。

 

事件後、検察官当局はオカンポのオスカル・ゴンザレス・ガルシア公安部長が関与していたと非難した。

 

当局が23日にゴンザレス氏を逮捕するためにこの町を訪れたところ、地元の警察官に阻止された。

 

そのため、翌24日朝に増援部隊と共に帰還し、警察官全員とゴンザレス氏を逮捕した。

 

警察官らは手錠をはめられ、尋問のため州都モレリアに移送された。

 

検察側はゴンザレス氏と警察官らが、州内の組織犯罪グループとつながりがあると非難している。

メキシコでは7月1日に大統領選と上下両院の議会選が行われるほか、州や市町村レベルの3000以上の公職で選挙が実施される。

 

#.7月1日の大統領選が近づくにつれて、今度はメキシコの有権者が概存政治への怒りをぶちまけることになる。

元メキシコ市長のロペス・オブラドールが最有力候補だが、汚職と治安という2大争点に汲って訴えている。治安は、殺人事の統計を始めた97年以来最悪だった。

メキシコはこの1年で約2万9000人が殺されている。

メキシコ国全体でヘロイン生産対策やカルテル(麻薬組織)指導者の追跡などで、米政府機関と協力を打ち切る可能性もある。

ロペス・オブラドールは昨年に「経済社会的な性格の問題は強制的措置では解決できない」と書いている。「軍事援助や、情報活動、武器供与などで、わが国の治安問題は解しない」

メキシコペソが最も下落し、これからのメキシコ政治情勢を警戒しなければならないと思うし、ますますメキシコの汚職、治安は悪化する。