9歳少年が自殺、米「同性愛嫌悪的いじめ」と母親主張
米コロラド州デンバーで9歳の少年が23日、自殺した。少年の母親は、少年が学校で4日間におよぶ同性愛嫌悪的ないじめを受けたと主張している。
レイア・ピアースさんは地元メディアKDVRテレビに対し、息子のシャメル・マイルズさんがこの夏、自分はゲイだとピアースさんに明かしたと述べた。
ピアースさんは、マイルズさんは学校に行き、クラスメイトにそのことを伝えたいと思っていたと話した。マイルズさんはゲイであることを「誇りに思っていた」ためだという。
学校で自殺しろと言われた
デンバー市警察はマイルズさんの死を自殺として捜査している。
マイルズさんの遺体は23日に自宅で見つかったと、ピアーズさんは地元メディアに語った。
ピアーズさんによると、マイルズさんは20日からジョー・ショーメイカー小学校の4年生に加わったという。
「息子が私のところに来なかったのがただ悲しい。息子が自殺を選択肢だと考えてしまったのがとてもショックだ」
マイルズさんが自分がゲイだとピアースさんに告げたとき、「とても怖そうだった」とピアースさんは話した。ピアースさんはマイルズさんに変わらず愛していると伝え、マイルズさんを安心させたという。
ピアースさんは、息子の死がいじめの影響に関する意識を向上させられるよう望んでいると語った。
「予期せぬ喪失」
同地域の公立学校を統括するデンバー・パブリック・スクール(DPS)は、マイルズさんが通っていた小学校では児童が危機管理担当カウンセラーを利用可能だったとしている。
DPSは24日、児童への追加相談サービスについての手紙を保護者に送付した。
ジョー・ショーメイカー小学校に通う児童の保護者に送られた手紙は、マイルズさんの死を「我々の学校コミュニティーにおける予期せぬ喪失」だとし、保護者に対し、子供たちにストレスの予兆がないか注視を求めている。
「我々の目標は、この情報を可能な限り最も適切な方法で皆さんのお子さんに伝え、必要とされうる支援を提供するために協力することです。この問題にどう対処したいかを気兼ねなくお伝えください」
DPSの広報担当者ウィル・ジョーンズさんはBBCにに対し、シューメイカー小学校の教師たちは「児童が自分がどう感じているかを共有し、感情を処理するための時間を作っている」と語った。
4年生と5年生を担当する教師は、児童の状態を確認するため、保護者との個別面談も予定しているという。
ジョーンズさんは電子メールで送付した声明で、「我々が今優先しているのは、この件で起きている懸念を全て検討し、児童全員の安全を維持し、この悲劇的な喪失をめぐる事実を公平かつ徹底的に確認することだ」と述べた。
誰かに助けを求めたいときには
日本では、厚生労働省所管の自殺総合対策センターが「いのち支える相談窓口一覧」として、都道府県、政令指定都市別の相談窓口に関する情報を提供している。
米国には、米国自殺防止ライフラインがあるほか、支援が必要な若者向けに「キッズヘルプフォン」がある。
# しかし現状は相談窓口にまで届いていない事件がおきてから動いていては命は救えないのだ。