7歳の少年が宅配の配達係に 中国で怒りの声
ジョージ・ピアポイント記者(BBC・UGC/ソーシャル・ニュース)、
ケリー・アレン記者(BBCモニタリング)
中国東部の青島市で配達係として働いている7歳の少年の話がソーシャルメディアで話題になり、国内で子供の貧困や教育を受ける機会をめぐる議論が沸き起こっている。
少年が市内で荷物を配達する様子が撮影された動画が、ストリーミングサイトで「梨視頻(Pear Video)」で配信され、再生回数は1800万回に上った。少年はユーザーたちから「小さなリー」というあだ名で呼ばれている。
梨視頻によると、父親が亡くなった後に母親が再婚し、少年との連絡も途絶えているという。3歳以降は保護者となった父親の友人の家で暮らしてきた。
運送業を営む保護者の男性は、山東省の地方に住んでいた少年を家に連れてきた後、仕事に同行させるようになった。少年は現在、1人で荷物の配達をしている。
中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、少年の話がトレンド入りして話題になっている。
インターネットでは、ほとんどの人が男の子に同情している。生活環境を心配し、少年が「よりよい生活」ができるように期待する声が出ている。
ある微博ユーザーは、家族の離散が少年の生活に及ぼした影響に触れ、「家族の問題のしわよせが行くのはいつも子供だ」と嘆いた。
多くの人が少年の状況を嘆く一方で、中国国内子供の貧困問題について幅広い議論も起きている。
少年の状況は「社会の悲劇」で、中国の社会保障制度の不備が原因だという意見も相次いだ。中国政府が2020年までの貧困撲滅を目標に掲げていることに触れ、達成できるのは「遠く無期限の将来」だと書く人もいた。
中国では、出稼ぎなどのために親と離ればなれで暮らす「取り残された子供たち」をめぐり、議論が沸騰するケースが相次いでいる。
地元の慈善団体の代表者は中国日報に対して、少年は現在、団体の施設に滞在しており、団体が教育面での支援を提供すると話した。
# 「アイスボーイ」とあだ名がつけられた少年がマイナス9度の4.5キロの道のりを歩いて通学している8歳の少年にも驚かされた実態を含め、中国にはこのような貧困の子供たちが何人いるのか誰も知らないということだ。政府は、子ども・子育て支援法のプランを一刻も早く取組む事だ。このままだと何を知らないのか知らないという状況になってしまうだろう。