EUと北朝鮮が急接近。両者の経済関係はどうなっているのか。

Y’ニュースから(毎日新聞

EUと北朝鮮の接近

北朝鮮がEU(欧州連合)との対話を進めようとしている。報道によると、会談は北朝鮮から要請があったもの。

北朝鮮外務省欧州2局のキム・ソンギョン局長が4月初めにもブリュッセルを訪れ、欧州委員会や欧州対外活動庁の高官と会談する方向で調整しているという。

 

北朝鮮とEUの経済関係はどうなっているのだろうか。

 

EUにとって北朝鮮は輸入額から見ると181番目の国、輸出額から見ると184番目にすぎない。率直にいって、EUが北朝鮮によって経済で影響を受けることはほとんどなさそうである。逆に北朝鮮にとってEUは、輸出額から見ると7番目の国、輸出額から見ると18番目である。制裁で輸出入が大幅に減ってこの順位なので、北朝鮮にとってEUとの関係が冷え込むのは、経済に一定の影響を与えているようだ。それでは、一体何を輸出入しているのだろうか。これも欧州委員会の統計資料(HS)によると。

 

 

  1. 化学または関連産業の製品(9%)
  2. 卑金属及びその製品(0%)
  3. 機械及び電気器具(1%)
  4. 真珠、貴金属及びその製品(2%)
  5. テキスタイル及び繊維製品(2%)

 

 

  1. 化学または関連産業の製品(2%)
  2. 機械及び電気器具(7%)
  3. 食料品、飲料、タバコ(7%)
  4. 木材、紙、板紙のパイプ(1%)
  5. その他(9%)

となっている。

 

EUと北朝鮮の貿易額は、ユーロスタットによると、昨年の2017年は1773年万ユーロで、前年2016年よりも26.7%落ち込んだ。

これは、北朝鮮の核、ミサイル実験に対する経済制裁をEUが強化したためだ。EUから北朝鮮への輸出は1264万ユーロで、前年の1859万ユーロから32%減少した。北朝鮮からEUへの輸出は、9.3%減の509万ユーロだった。

 

国別はどうか。EU加盟国の中では、北朝鮮に対する最大の輸出国はドイツで386万ユーロ、次はデンマークで196万ユーロ、3位はフランスで177万ユーロであった。

北朝鮮からの輸入が最も多い国はオランダで256万ユーロ、次いでオーストラリアの82万4000ユーロ、スペインの45万8000ユーロとなっている。

 

# 日本はこの中で、どういう位置づけなのだろう。日本の立場は他の国々とは絶対的に違う。なぜならば北朝鮮は日本領土の上空にミサイルを飛ばしている。

もはや経済がどうとか言っている次元ではない。米朝首脳会談について述べたいが、(国交のない北朝鮮との会談は実現しないとの見方もある)。米紙ニューヨーク・タイムズホワイトハウス(内)には調整は容易でないとの見方もある。協議準備の体制作りが課題なんだろう。