ついにスープラ復活! トヨタ×BMW合作の成果はいかに?

あのスープラがついに復活する。

 

映画「ワイルド・スピード」シリーズでフィチャーされたクールなスタイルで、かつてはポルシェ911よりも速く、しかも価格はその半分という名車が、16年という時を経てよみがえる。さらに今回は、トヨタBMWの共同開発だ。待ちに待った新Z4となれば、「スポーツカーにまるで興味がない」という人でさえ無視することはできない。

 

1978年にセリカをベースとして初代が誕生したスープラは、2002年に4世代目の生産が終了するまでに、全世界で人気を博すグランツーリスモフォルツァモータースポーツニード・フォー・スピード、ミッドナイト・クラブなどのドライビング・ゲーム上でも熱狂的なファンを持つスポーツカーとして、その名が轟いていた。また、「ワイルド・スピード」をはじめ、スープラが登場している映画8本の興行収益は、50億ドル(約5293億8062万)と言われる。

 

2002年の生産終了から復活の噂は常にくすぶり、2013年にトヨタBMWの共同開発を発してからは、さらに高性能を備えて生まれ変わるのではないかと期待が高まっていた。しかし、このジョイント・ベンチャーについて昨年2017年の半ばまで両社とも不思議な沈黙を守ってきた。

 

復活なるのか、ならないのか。ファンをもどかしがらせた時代も、新スープラが登場すれば終わりになる。いや、新時代の幕開けというべきだろう。

 

その待望の車がついに、おそらくレーシング仕様タイプで、今年3月6日、ジュネーブ・モーターショーで発表。

 

スープラが過去15年間の全トヨタ車より、格段にエモーションを吹き込まれているということだ。それを実現させたのは、やはり「平凡さを捨てろ」と宣伝してデザインチームを鼓舞した豊田章男社長であり、現行型86の多田哲哉主幹だ。新スープラのルックスとパフォーマンス、価格のバランスを統制しているのは多田だからだ。

 

今回もっと重要なのは、BMW社と共同開発した3種類のエンジンなのだ。

 

°エントリーレベルの2.0Lの直4ターボエンジン192psを発揮

°ハイパワー・バージョンの2.0Lターボは245psを叩き出す

°そして、新スープラのフラッグシップ・モデルのエンジンはBMWが開発した3.0Lの直6ターボで、360psを発揮

°どのエンジンも8速オートマティックトランスミッションのとの組み合わせになっている

 

しかし、何と言っても驚くのが、新スープラの生産を担当するのが、オーストリアの自動車製造業者、マグナ・シュタイフ社ということだ。これまであらゆるトヨタ車と一線を画している。マグナ・シュタイフ社は、メルセデス・ベンツBMWプジョーなどの少量生産を専門としている。

 

スープラの生産は今年の後期から始まり、2,019年の春にヨーロッパと日本のショールームに登場する予定になっている。

 

スープラの価格はエントリー・レベルの2.0Lタイプが500万円台、そしてフラッグシップの3.0Lタイプは600万円台後半になりそうだ。

ついにスープラ復活! トヨタxBMW合作の成果はいかに? | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 

# 日本がショールームに姿を現す来年の春が、今から待ち遠しいの一言だ。日本での販売は、トヨタの新しいサブ・ブランドであるGRでの専売となるらしい。最大のマーケットと言われるアメリカでは、2019年1月のデトロイド・モーターショーで発売開始になるのはまちがいないだろう。