宇宙滞在で遺伝子が変化、一卵性双生児と一致せず NASA

宇宙に1年間滞在した宇宙飛行士は、身体の外見だけでなく、遺伝子にも変化が起きているという研究結果が、米航空宇宙局(NASA)の双子研究の一環として発表された。

 

この調査では、国際宇宙ステーションISS)に1年間滞在したスコット・ケリー宇宙飛行士の遺伝子のうち、7%は地球に帰還してから2年たった後も、正常な状態に戻っていないことが分かった。

 

研究チームは、ISS滞在中と帰還後のケリー氏の身体の変化を、地上にいた一卵性双生児のマーク氏と比較。その結果、以前は一致していた2人の遺伝子が、宇宙滞在後は一致しなくなっていたという。スコット氏の遺伝子の7%の変化は、少なくとも5つの生物学的経路や機能に関する遺伝子が変化したことをうかがわせる。

 

今回の研究結果は、NASAが進める人体研究プロジェクトのワークショップで1月に発表された。

 

研究チームは宇宙滞在によって起きる身体的変化を調べるため、スコット氏の代謝産物(生命の維持に必要)、サイトカイン(免疫細胞によって分泌)、たんぱく質(各細胞の活力)について、宇宙滞在前と滞在中、帰還後に測定を行った。

 

その結果、宇宙滞在は酸欠によるストレス、炎症の増加、劇的な栄養の変化をもたらし、遺伝子発現に影響を及ぼしていることが分かった。

 

スコット氏の遺伝子発現は、地球に帰還すると93%正常に戻ったが、残る数百の「宇宙遺伝子」は変異したままだった。その一部は宇宙滞在のストレスによって変異したと思われる。

 

スコット氏の細胞では、酸欠と高濃度の二酸化炭素が原因と思われる低酸素症が起きていた。また、「細胞の発電所」と呼ばれるミトコンドリアにも損傷の形跡があった。

 

老化の程度を表す染色体末端位のテロメアにも変化が見られた。宇宙滞在中はテロメアの長さの平均値が大幅に伸びたが、地球に戻ると約48時間以内に、出発前に近い値に戻って落ち着いた。

 

そうしたテロメアの変化やDNAの損傷と修復は、放射線とカロリー制限によって引き起こされたと研究チームは推定する。

 

ほかにもスコット氏のコラーゲンや血液凝固、骨形成にも、体液移動や無重力の影響と思われる変化が起きていた。免疫が異常に活性化する現象も確認され、極端な環境の変化によるものと研究チームは推定している。

CNN.co.jp : 宇宙滞在で遺伝子が変化、一卵性双生児と一致せず NASA - (1/2)

 

# 簡単にミトコンドリアを説明しておきます。細胞の中に含まれる有機物質からエネルギーを取り出す働きをし、独自のDNAをもつ、小器官。そのDMAは母から子に遺伝する。また、テロメアとは細胞分裂の回数を決めている。すなわち加齢とともに徐々に短くなっていくのがテロメアです。(真核生物の染色体の末端部ににある構造)宇宙にはまだ解明できない謎があると思う?もしスコット・ケリー宇宙飛行士が解明されていない謎の物質に感染していたらどうなるのかと考えてしまう。

世界でまだ解明されていない謎!

私の謎は何故24億年から38億年前に水分がすでに地球上に存在していたのか?だ…。