イラン軍司令官、「持っている全てを破壊する」米に警告

米国とイランの政府高官の応酬が続いている。イラン革命防衛隊のカセム・ソレイマニ司令官は26日、ドナルド・トランプ米大統領に対し、もし米国がイランを攻撃したら「持っている全てを破壊する」と警告した。

 

イランのタスニム通信によると、ソレイマニ司令官は、トランプ氏が戦争を始めた場合、イランがそれを終わらせると約束したという。

 

トランプ大統領は先にイランのハッサン・ロウハニ大統領にあてたツイッターへの投稿で「決して、絶対に、米国を脅したりするな」と警告していた。

 

トランプ大統領が今年5月にイラン核合意からの離脱と制裁再開を表明して以来、両国間の緊張が高まっている。

 

ソトイマニ司令官は、イラン革命防衛隊の特殊部隊「コッズ部隊」を率いている。

 

同司令官は「兵士として、あなた(トランプ大統領)の脅威に対応するのが私の義務だ。ロウハニ大統領ではなく私と話せ。我々の大統領の品位からして、あなたに答えたりしない」と述べたと伝えられた。

 

「我々は、あなたが想像できないほど近くにいる。来い。準備はできている」

 

「あなたが戦争を始めたら、我々が終わらせる。この戦争はあなたの持っている全てを破壊するだろう」

 

トランプ氏は22日、ツイッターに「イランのロウハニ大統領へ: 決して、絶対に、米国を脅したりするな。さもなければ、史上まれにみる結果に苦しむことになる。我々はもはや、お前の暴力と死のたわごとを許すような国ではない。気を付けろ!」と投稿し、ロウハニ氏を脅した。

 

これに対し、イランのジャバド・ザリフ外相は、「怒っている米国にはうんざりだ: 世界は数ヵ月前にもっとひどい空いばりをを聞いた。イラン国民は40年間にわたって聞いてきた(もっと文明的な内容だったが)。我々は数千年もの間存続している民族で、いくつかの国の歴史よりも長く続いた我々自身の帝国も含めた、数多くの帝国の滅亡を見てきた。気を付けろ!」と応酬した。しかしこの2日後、トランプ大統領は退役軍人たちへの演説で米国はイランと「本当の取引を結ぶ用意がある」と話した。

 

トランプ氏の怒りのツイートは、ロウハニ大統領からの警告の反応だった。

 

イラン国営通信によると、ロウハニ大統領は先に「イランとの平和は全ての平和の母で、イランとの戦争は全ての戦争の母だと米国は気付くべきだ」と発言していた。

 

トランプ大統領は5月、欧州諸国の説得にもかかわらず、オバマ前政権が締結した

イランとの核合意から螺脱すると発表した。

 

トランプ氏はかねて、この合意は「芯まで腐っている」と話していた。

 

これを受けてイラン政府は、核兵器開発と原子力発電に向けたウラン濃縮を再開する準備を始めると発表した。

 

共に核合意に署名した英国、フランス、中国、ロシア、ドイツからの反対にもかかわらず、米国はイランの石油や航空機輸出、貴金属取引などへの制裁を再開しようとしている。

 

他にも火種となっている案件がある。米国はイランの中東での同校を大きく懸念しているほか、イランと敵対するイスラエルおよびサウジアラビアと友好関係にある。

 

イランは、自国の核開発はすべて平和目的で、合意の順守は国際原子力機関IAEA)の査察によって確認されていると主張している。

 

# イランは世界有数の産油国で、年間数十億ドル分の石油と天然ガスを輸出している。しかしだ、マイク・ポンペオ米国務長官は、対イラン制裁についてEUの同調を想定していると明示したほか、「オーストラリア、バーレーン、エジプト、インド、日本、ヨルダン、クウェートオマーンカタールサウジアラビア、韓国、アラブ首長国連邦」も名指しして、支援を求めた。これでは名指しされた国は、石油に対して、不安感を煽る。この影響で日本はガソリンが高値になっている。これだけではない、トランプ大統領は中国製品2000億ドルに追加税課すと警告しているのです。どうなる世界……。