畑とレストランが一体化、新時代の美食は「ハウスの中」で

オランダ・アムステルダム中心部から少し離れた公園の中に、突如として現れる全面ガラス張りの美しい建物。1見すると、野菜を育てるグリーンハウスのようですが、中には優雅に食事を楽しむ人たちがうかがえます。

そう、ここは「グリーンハウスレストラン」。光が差し込む解放感のある空間で、美しく盛り付けられた料理の数々が堪能できるお店です。

もちろん、ただグリーンハウスにレストランがあるというだけじゃありません。実際に温室内で野菜を育て、それをすぐ横のキッチンで調理し、お客様に提供しています。つまり、フード・マイルは限りなくゼロ。非常に県境に優しいお店なのです。しかも食材はすべてオーガニックで人々の心と体の配慮も万全です。

「もともとは、使われなくなったボロボロのグリーンハウスがあるから、リノベーションしないかという話がきっかけでした」。そう話してくれたのはオーナーのハーヘマン氏。

三ツ星レストランでシェフとして活躍した彼は、2001年にこの温室レストラン「De Kas」を立ち上げました。“’De Kas”とはオランダの意味。

「星の数や高級食材にこだわるのではなく、素材そのものの力や素晴らしさを引き出したい。それを表現できるならやってみたいと思ったんです。」

今でこそオランダでグリーンハウスレストランは珍しくありませんが、De Kasはその先がけだったこともあり、すぐに人気に火がついて、今では世界中から人々が訪れるほど話題の店になっています。

店内入ってすぐの野菜を育てているグリーンハウスは誰でも自由に出入りでき、食事の前に散歩がてら見に来る人もちらほら。ハウス内ではルッコラ、キャベツ、なす、ストロベリー、

ハーブなど、さまざまな野菜が丁寧に育てられています。自分たちがこれから口にするものが実際に見られるというのは、絶対的な透明性があり、安心感が違います。

都会の子供たちは畑で野菜が育っている様子を見たことがないので「野菜はスーパーに並んでいるもの」と思っている子も多いといいます。

こうして実際に育てている現場を見ることで、子供たちの食育にも繋がるのです。

コースのみ、にこだわる理由

レストランスペースは天井が高く、かつ全面ガラス張りのため、味わったことのないような解放感に溢れます。内装デザインやインテリも洗練されており、よくありがちな社会活動的堅苦しさは微鹿も感じさせません。スマートな印象のゲストたちが、優雅に食事を楽しんでいます。

施設内にはソーラパネルが設置され、電力もほぼ自分たちでまかなうなど、環境への配慮は完璧の域。レストランのすぐ横にあるキッチンは、気軽に覗き込むこともでき、そのライブ感もまた食欲をそそります。

デイナーのレベルの高さも相当なもの。どのメニューもクリエイティビティが発揮され、オーガニック食材が持つ力を最大限に引き出されていました。

コースを一通り食べてもまったく重さはなく、体にやさしい料理であることを体感させられます。

メニューはこーすのみ、5皿で7000円ほど。

ワインもあらかじめ料理に合うよう厳選されたものがラインアップされています。

＃．時々にとれたベストな食材を提供するためにコースのみにこだわったことが良くわかる。

私も最高に心地良い場所（空間）であの人と頭に浮かぶ。

上記に書いたが、100％透明性があるという安心感が素晴らしい。

どんなにすごいホテル、料亭でも厨房が目に見えない事が不安になることがある。

料理に大切なことは透明性なのだ。